「樹原涼子と名器を巡る旅 第3回」に行ってきました。

ベーゼン2

 


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昨日は、中野坂上にあるこちらの「ベーゼンドルファー東京」におじゃましました。こんなところがあるなんて、知りませんでした。第一回目がベヒシュタイン 第2回がシゲルカワイ 第3回が、ベーゼンドルファーModel 290 Imperial で、樹原涼子先生のご案内と調律師木村光良さんのお話で、ベーゼンの魅力をたっぷりお勉強します。前回は近くで聴きすぎたので、今日は後方で。

もうベヒシュタイン買ったし、私ピアノ科じゃないし、と思うのですが、どうしてその楽器がいい音なのかって、知りたいですよね。バイオリンも、どうしてストラドがいい音なのか、アマティーやグアルネリがいい音なのか一生懸命みんな研究してるんでしょうが、仲々これといった決め手はなかったり。ベーゼンドルファーの特徴、鍵盤の数が多いとか、ピアノの高音の弦が一本一本独立して張られてるとか、側面の板にスリットが入ってるとか、秘密を教えていただきました。(ここで書いちゃってよかったのかな?)

先生も何曲かベーゼンドルファーModel 290 Imperialで弾いてくださり、パリのオペラ座にも置いてあったという100年前のベーゼンドルファーと2台弾き比べてくださいました。昨日も書きましたけど、バイオリンだと100年なんて新しい楽器で、「まだまだ青いね」みたいな音がするんですが、ピアノはそんなことないんですね。でも、明らかに2台音が違ってて、ピアノも1台1台違うんだなあと感激しました。

最近自分のバイオリンも探したりしていて、誰がどんな楽器を使ってるか調べたことがあるんですが、それがピアノにも派生して、このピアニストが好きなのはなんてピアノだろうとか。今ネットでサラッと調べられます。よくバイオリニストは貸与という方法で名器を持つのですが、その貸与もどれを貸与してもらうか、かなり悩むみたいなんですね。そういうエピソードなんかを読んで、なんというか、どの楽器を使ってるかっていうところまで含めてその人の演奏というか。声楽家だったら声は取り替えられないけど、楽器奏者だったら、自分である程度選べるからこそ、責任があるんだなあと。ピアニストは自分の楽器を飛行機で運んだりはできませんけど、(する人もいるのかな?)その会場で、どのピアノを選ぶのかくらいはできるわけです。先日、シフのオペラシティーの演奏会の録画を観ていたら、ベーゼンドルファーを選んでいて、「おおおお。シフ〜♡やっぱりベーゼンだよね」とかテレビの前で言ってたら、なんと、ここのホールのピアノはご本人が選定されたそうです。もう恐れ入りました。

で、このベーゼンドルファー東京で、この近距離でベーゼンドルファーの生音を聴かせていただきました!ほんっとに低音がきれいなんですね。深みがあって、チェロみたいな音がするんです。「弦楽器みたいに」とかよく比喩でいいますけど、本当にピアノって弦が張ってあるんだなって、しみじみと思いました。いやあ、欲しいです。ベーゼンとベヒシュタインと私一瞬悩んだんですよね。うちのレッスン室、2台までアプライト置けるので、2台目は絶対ベーゼンにします!もう来世になってしまうかもしれませんが、是非欲しいです。もし、これから豪邸をお建てになる生徒さんがいらしたら、是非ベーゼンのグランドピアノの購入を考えて欲しいです。できれば近所に建ててください。私弾きにいきますから。(笑)

あ、別にベヒシュタインのこと嫌いになったわけじゃないですよ。あれも名器です。音がとっても繊細です。このピアノの音を毎日聴いいてたら(生徒の伴奏するので)自分のバイオリンのイタリアモダンの音がだんだん嫌になったくらいです。このピアノには、もっと古くて渋い音が合うのになあって。もし来世で、ベヒとベーゼン2台並べられたら、是非連弾してみたいです。で、ベーゼンの伴奏で、ブラームスのバイオリンソナタが弾きたいです。

私は演奏活動はこれといってしていませんし、ピアノも生徒の伴奏で使うくらいです。うちの生徒たちは、コンクールに出る生徒もいませんし、大半はきっとアマチュアとして生きていくんだろうなという生徒たちです。でも、自分で言うのも何ですが、自分が使う楽器にはものすごく気を使っています。気だけじゃなくお金も使っています。(笑)バイオリンも弓も、たぶん知ってる人は知ってる名器と名弓だし、ピアノもベヒシュタインです。別にその名器に釣られて、生徒がいっぱい集まると期待をしているわけでもありません。でも、アマチュアの人の耳が良くなったら、きっとプロに対する音の「期待度」も高まると思いますし、何より「いい音を知ってる」って、いい文章を知ってるとか、本物の味を知ってるとか、そういう学歴とはまた違った、教養への第一歩だと思います。生徒たちには、いい音を知ってもらいたいと思っています。

まあ、うちの生徒たち音にはうるさいですよ。楽器に対する愛情も深い子が多いです。分数楽器を手放すときには、本当に別れが悲しくて泣いちゃったりします。楽器の調整がうまくいかないと生徒たちも悩みます。そういう話を聞く度に、音が出ればなんでもいいやと思ってる生徒たちじゃなくて本当に良かったと思います。ああ、気とお金使ってよかったなって思います。(笑)

次回は、どの名器へ旅するのでしょうね。第4回をとても楽しみにしています。また日曜日だったら、是非生徒さん方もご一緒しましょうね!

 

 


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